2023年08月13日
海外弘通だより~ブラジル編
本門佛立宗ブラジル教区では平成30年に宗門の認可を得て、ブラジル教区の中央寺院である日教寺の移転並びに新建設が議決されました。それからは新天地を求め、建設会社と契約を結び、多くのプロジェクトを作成し、コロナ禍に害されつつもようやく昨年11月に着工させていただくことができました。
新日教寺の起工式には宗門の特命巡教として高知佛立寺ご高職で歴代ブラジル教区長である鈴木日樹師と長松清潤海外部長のご来伯をいただき、4年間の念願が叶い大きく盛り上がりました。
移転場所は、ご利益としか言いようがない最高の弘通用地。ブラジルの歴史教科書や国歌の歌詞にも掲載されるイピランガ区にあり、ブラジル独立宣言公園やミユージアムからわずか200メートルという歴史的に保護された区域です。
敷地は1500坪で建設面積は8000㎡の予定。本堂の収容人員は700人で地下2階を含めて3階建て。講堂宿舎は5階建て。鎖国後仏教界最初の海外弘通を誇る本門佛立宗の寺院として、世界に真実仏教、佛立弘通を大きく象徴づけられるものになるでしょう。
この計画は、高祖大士ご降誕800年とブラジル仏教開祖に公認された茨木日水上人の御50回忌記念報恩事業に始まり、令和7年5月の開堂式(御講有巡教並びに団参)を目指して進めさせていただいております。
ここまで数多くの難関を、お懺悔やご祈願、ご加護をいただきながら乗り越えて参りましたが、これからが勝負です。
顧みると約50年前に現日教寺が建てられた時、歴代講有をはじめ、派遣のお教務や日本全国寺院よりご支援ご指導をいただいてはじめて建立された現日教寺です。当時は大変なインフレ時代であったにも関わらずブラジル国内はそれに励まされ随喜決定させられたことをはっきり覚えています。当時の佛立新聞の記事にもそのことが多く掲載されています。ありがたいことこの上ありません。
しかし、現日教寺が狭くなり、近辺の交通が制限され、建物も大きく老朽化しました。その上、新建設法や新消防法改正により全改築か移転新築の選択を強いられました。そのために色々と人事を尽くしましたが、お懺悔とご祈願を重ねる中で、御宝前が最終的に許されたのは今の道ただ一つであると深く感得させていただきました。
このお陰でブラジル教区は異体同心となり、今月、高祖大士ご降誕800年の全ブラジル報恩教化誓願1222名の教化誓願と教務・学徒増員20名も達成させていただくことができ、互いに大変喜び合いました。
しかし、コロナやウクライナの問題で工事費用は高騰し、前の土地を売却しても建設費用には足りません。そこでブラジル教区では現在「レンガ1個運動」と題してレンガ1個3000円のご有志勧募を進めています。ブラジル教区の全教講で、レンガを1つ1つ積み上げるように、功徳を積み上げて目標を達成しようと励んでいます。
現在、ブラジル教区は「私たちの番だ。報恩 時は今」というスローガンを掲げさせていただいています。次世代、世界弘通へと繋げるべき時に、ブラジル中央寺院を新建立することは、後戻りできない時が到来したのだと感得しております。
この大いなる報恩事業の終結は令和7年5月、開堂式の御講有巡教の時です。今これらのご奉公を達成させていただくことが未来を確実なものにするための必要条件。それこそ過去の偉大な方々の積み上げてきたご奉公を食いつぶさない本当のご奉公と言えましょう。
ですから、私たちはただ単に寺院を建立し、住所を変更して喜んではいられないと思っております。ここからさらなる弘通広宣、信心増進、信心改良に勇猛精進させていただく所存です。どうか、ご支援ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げる次第です。
本山中心のご信心をいただく私たちは一丸となり、このご奉公を通じて日本や世界弘通の一助となればまことに有難い限りです。ありがとうございます。