2024年10月01日
佛立第27世日覚上人 厳かに晋位晋山の式典 宗門の総導師就任を内外に宣明 宗内全教講を挙げて慶び祝う

























去る7月2日の「遺嘱伝承の儀」により、佛立第27世講有位をご継承された木村日覚上人の講有位並びに本山・宥清寺第68世住職について、そのご就任を宗の内外に宣明し、併せて全宗門人の総意でお祝いさせていただく「晋位晋山の式典」が、去る九月六日、宗内諸機関役員、全国寺院・教会の住職・担任・事務局長のほか、本山信徒代表、講有上人のご親族、ご自坊・東京遠妙寺の信徒等、有縁の教講多数が参列して、本山・宥清寺で厳粛かつ荘厳裡に執り行われた。
残暑は厳しいものの、宗門の一大慶事に相応しく、絶好の晴天に恵まれたこの日、講尊・第26世日良上人をはじめ、本庁、本山各役員、宗会議員、全国寺院・教会の住職・担任事務局長。さらに講有上人有縁のご親族・お弟子・遠妙寺信徒等がお待ちする中、午前10時45分、行道を組まれた御講有のお練りの列が本山西門を出発された。
お練りの列は、本山西門から正門に向かわれ本堂にご昇堂。午前11時より第1部の「晋位・晋山言上式典」が始められ、佛立第27世講有・日覚上人が、荘重に晋位晋山の旨を言上、朗々とした力強いお声が本堂の内外に響きわたった。
一座言上お看経、宗歌斉唱の後、第2部の式典に移り、まずこの日の式典の執行長である新井宗務総長が式辞を述べ、開式を宣言された。
続いて御講有・日覚上人が進み出られ、御諭告を発せられた。
この御諭告に応えて、本宗を代表して参議・岡居日長師が、本山信徒を代表して事務局長・栢森良道氏が、それぞれ宣誓を言上申しあげた。
さらに、宗会を代表して議長の吉田日景師が、全国の支庁長を代表して柏日胤師が、全国教務を代表して福岡日雙上人が、全国信徒を代表して望月信好氏が、それぞれにお祝いの詞を申しあげた。
式典の終わりに、前講有・日良上人に対し、新井宗務総長より宗門からの功労金が奉呈され、祝電披露の後、副執行長・永江日盡師の閉会の辞、そして無始已来の言上を以て、晋位晋山の式典が無事に終了。この後、場所をANAクラウンプラザホテル京都に移して、華やかに祝宴が開催された。
【晋位晋山式 式辞】宗務総長 新井日現
本日の慶事を祝うかのように秋(コス)桜(モス)が咲き誇り、桔梗は凛として講有位を讃えるが如く紫の花を開かせているこの佳き日、ここ本山宥清寺御宝前において、佛立第27世講有位の継承及び本山宥清寺第68世住職の就任によって、本門佛立宗の教義の正統を護持し、本宗を総裁する代表者となられたことを宗内外に宣明すべく、晋位晋山式が執行されました。
講尊上人はじめご来賓各位ならびに有縁の皆様方にはご参列を賜りまして誠にありがとうございます。
今般、宗務総長としてこの栄えある式典の執行長という大役を任ぜられ、式辞を述べさせていただきますことは、終生の栄誉であり、私の欣快とするところであります。
さて、申すまでもなく、当宗の講有位は開導日扇聖人以来その遺嘱を伝承され今日までその法灯を第27世講有日覚上人へと受け継がれてまいりました人法一体の総導師の御位です。併せて、当宗唯一の本山・根本道場たる宥清寺の住職に就任されたのです。
日覚上人は、昭和24年8月6日、元宗務総長・東京遠妙寺第3世・権大僧正 日玄上人の嫡嗣としてご誕生。昭和44年7月、権大僧正日玄上人の徒弟として得度、所定の行学に励まれ、昭和61年遠妙寺第5世住職に就任されました。
また、宗門にあっては、佛立研究所所長・佛立教育専門学校校長・宗務総長・本宗参議など、数多の要職を歴任されるばかりか、海外へのご弘通にも尽力され、現フィリピン教区の礎を築かれるなど、信心堅固にして行学二道にその卓抜した才を発揮されており、まさに本宗の最高位に相応しい我等教講の鑑とすべきお方であります。
時あたかも高祖ご降誕800年の慶讃ご奉公が円成し、来るべき高祖750回御遠諱に向けての大改良運動を展開するその初年度に、宗門の総導師として晋位晋山されますことは、正しく佛祖のお計らい以外何ものでもありません。
願わくは法体益々ご健勝にして、私ども教講の総導師・第27世講有として恙(つつが)なきご教導を賜りますよう、伏してお願い申しあげ、式辞とさせていただきます。 合掌
【本宗代表 宣誓言上】本宗代表 岡居日長
佛立第27世講有日覚上人の晋位晋山式典に臨み、宗門を代表して宣誓いたします。
久遠院日覚上人は本宗の宗制に基いて推戴され、去る7月2日の「遺嘱伝承の儀式」によって、本門佛立宗講有位及び本山宥清寺第68世住職に晋まれました。
さらに本日の盛儀をもって、本門佛立宗の総導師として宗門を統裁されることを宗内外に宣明されると同時に、只今全宗門人に対する「諭告」を発せられました。
時恰(あたか)も令和13年にお迎えする高祖日蓮大士750回御遠諱に向かって宗門は今年度より報恩ご奉公が始まりました。
今や世界はロシアによるウクライナ侵攻、またイスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への攻撃、さらには我が国に隣接するロシア・中国・北朝鮮は核兵器をもって威嚇の姿勢を変えようとはいたしません。
また国内の現状を見ますと、今年元旦の能登半島地震以来、各地に頻発する地震、異常気象による水害、土砂災害等、加えて南海トラフ地震発生の可能性まで報ぜられ、世はまさに「不安の時代」とまで言われる状態となりました。
今私たちは更めて「一天四海皆帰妙法」の祖訓に思いをいたし、信心改良を覚悟いたさねばと考えています。
全宗門人は教講一体となって日覚上人を推戴申し上げ、本日のご諭告のみ意を体して、さらに異体同心の思いを新たにし、報恩ご奉公に邁進させていただくことを宗門を代表し、ここに謹んでお誓い申し上げます。
日覚上人におかれましては、益々法体ご健勝にて、宜しく宗門を統裁され、私どもを教導賜りますよう衷心より御願い申し上げ、以て宣誓とさせていただきます。
【全国教務代表 祝詞】 代表 福岡日雙
このたび御講有位に晋位された木村日覚上人に、全国の教務を代表してお祝いの言葉を述べさせていただきます。
日覚上人は長年、佛立教育専門学校において教鞭を執ってこられました。同時期に私も日覚上人と相前後して校長職、また別科の教授を、まさに日覚上人とセットの形で勤めさせていただきました。
こうしたご縁の中で、日覚上人が私にこのようなことを真剣な眼でおっしゃったことをよく覚えております。「本門佛立宗は財テクや収益事業に走る教団ではない。一粒選りのように各教務、ご信者が縁ある人々をお教化し、育成してご弘通を推進してきたのだ。この道を外してはならないと思う」と。私もまったく同感であると思いました。
ある宗教学者によると、今、日本は宗教消滅の時代に入った、と言われています。確かに怪しげなカルト教団が事件を起こす一方、少子高齢化の影響で檀家の減少によって無住寺院化するお寺の増加等によって、宗教はもはや人々から顧みられなくなったような感がいたします。佛立宗もまさにそのような強い逆風を受けながら、ご弘通を前に進める時期に入りました。
しかしながら本門佛立宗は開導聖人の時代から常にピンチをチャンスに転じつつ、ご弘通の道を歩んでまいりました。
本日を期して佛立宗の全教務が新御講有と思いを同じくして佛立のあるべき道を進むならば、必ずや御法のお力添えをいただいてご弘通は進展していくと存じます。いや、進展させていかねばなりません。
新御講有におかれましては、宗門の総導師として私ども佛立教務をもれなく佛立の本道、正道へと誘い、お導きくださらんことをお願い申しあげます。と同時に、私ども佛立教務も佛立の本道、正道を歩むべく努力させていただきます。
木村日覚上人の法体ご健勝、ご法務無事円成をご祈念申しあげ、祝辞とさせていただきます。
【本山信徒代表 宣誓】本山信徒代表 事務局長 栢森良道
私ども本山宥清寺信徒は、佛立嗣法第27世講有に晋位せられ本山宥清寺第68世住職にご晋山の日覚上人を開導聖人の御代身と仰ぎ、人法一箇、給仕奉公の誠を尽すと共に、直檀の使命と栄誉を自覚し、信行に励み殊には令和13年にお迎えする高祖日蓮大士750年御遠諱ご奉公円成に向って、信徒一同異体同心、信心の改良につとめ以て門末の儀表となるべく努力精進し、本山中心信仰の宗是に応え得るようつとめさせていただくことを、茲にお誓い申し上げます。 合掌