2020-12-15 09:44
12月15日の隆宣寺日記
「道場」とは、心と体を磨き鍛える場所であり、それを目的として人が集まる場所です。柔道や剣道などの武術であれば、身体能力や精神力を養い、技術を身につけ極めていく。仏道における「道場」も同様で、お互いの《信心》を切磋琢磨する場所であると言えます。お寺には色んな一面があり、故人を供養する一面、心を癒したり元気づける一面もあれば、自分の過ちを告白して悔い改める一面、人々が仲睦まじく繋がり合う一面などがあります。ただ、その中でも、やはり本来的な役割なのは「道場」という一面なのです。
「道場」には、必ず守るべきルール・しきたり・礼儀作法などがあります。当然、学んで覚えるべきこともあれば、練習して見つけるべき技術もあります。よって「道場」であるお寺にお参りするのは、自分自身の成長のためと言えます。この《目的》を明確にすることによって、お寺にお参りするモチベーションが違ってきます。お寺での所作振る舞いも自然と違ってきますし、心持ち・心がけも必ず違ってくるものです。
なんの目的もなく、なんとなくお寺にお参りしている間は、なかなかお寺効果を実体験できません。やはり、自分自身を鍛えるぞ!磨くぞ!成長するぞ!という意識が芽生えてこそ本気になれるもの。仏様の教えを聞いても、どこか他人事だったのが、いつの間にか自分事となって真剣さが増します。成長とは自分自身の努力によって実現するものであり、誰かが育ててくれるものではありません。自ら「育つ」からこそ成長していける、どんな人生も必ず良い方向へと変えていけるのです。
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